![]() 春の阪神競馬開幕を告げる『アーリントンC』は、名馬への登竜門となっているマイル重賞だ。2002年の優勝馬タニノギムレットは 日本ダービーを制覇し、2003年の覇者ウインクリューガーはNHKマイルCを優勝と、3歳春のGI 戦線でビッグタイトルを獲得している。 またこのレースで上位に好走した馬の中からは、2007年2着のローレルゲレイロが古馬になって、2009年の高松宮記念と スプリンターズSを優勝し、同年のJRA賞最優秀短距離馬に輝いた。さらには、2008年3着のディープスカイは NHKマイルC・日本ダービーとJpnI 2連勝を達成。ここで好勝負を演じた馬たちは、その後も幅広い分野で活躍しており、 将来を占う意味でも見逃せない一戦と言える。 ダローネガ(牡3・佐々木晶三)は、メイクデビュー阪神(芝1600m、1着)でのちの小倉2歳S覇者エピセアロームを破っている素質馬。 デビュー2戦目の新潟2歳S4着のあと、3戦目のオープン特別・野路菊S(阪神・芝1800m)を優勝。 先行しての粘り強さと非凡な勝負根性を示した。続く前々走のデイリー杯2歳Sでは、スタートで出遅れたこともあり、 それまでと一転した後方待機策を取ったが、直線で鋭い末脚を駆使して2着を確保。レースぶりに幅があることも証明した。 前走の朝日杯フューチュリティSは、大外枠(8枠16番)からのスタートで終始外を回る展開になって5着に敗れたものの、 2着馬マイネルロブストとのタイム差は僅か0秒3。次走に期待を抱かせるレース内容だった。 その後は放牧を経て、ここは今季初戦になるが、乗り込みは順調。2戦2勝と相性抜群の阪神コースなら、 重賞初制覇の絶好機になるはずだ。 オリービン(牡3・橋口弘次郎)は、昨年10月にデビュー2戦目の未勝利(阪神・芝1800m)を勝ち上がったあと、 重賞の京王杯2歳Sに格上挑戦し、好位追走から直線で粘り強い末脚を発揮して3着に健闘。 早くから能力の高さをアピールしていた。暮れの500万下(阪神・芝1600m)を余裕十分の手応えで抜け出して2勝目を記録。 今年の3歳マイル路線での活躍が期待できる存在である。折り合いに専念した前走のシンザン記念は7着に敗れたが、 後方追走からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒3(推定)の末脚を発揮している。 先行した馬たちが上位を占める前残りの展開で、この結果は度外視してもいいだろう。阪神・芝コースは4戦2勝2着2回の好成績で、 連対率100%を誇る。条件好転の今回は、持ち味とする鋭い末脚発揮が期待される。 ジャスタウェイ(牡3・須貝尚介)は、メイクデビュー新潟(芝1600m)で5馬身差の圧勝を演じ、2戦目の新潟2歳Sでも 勝ち馬のモンストールから0秒1差の2着と、初の重賞挑戦で上位争いを演じた素質馬。 その新潟2歳Sでは3着馬に5馬身差をつけており、能力の高さは証明済みだ。前走のきさらぎ賞では直線で内にもたれて 4着に敗れたが、上位の3頭はいずれもクラシックでの活躍が期待されているディープインパクト産駒の実力馬だけに、 決して悲観する内容ではなかった。デビュー2戦目以降はすべて重賞で強い相手と戦ってきた経験は大きな財産だけに、 待望の重賞初制覇もそう難しくはないはずだ。芝1600mでは〔1・1・0・0〕の好成績を収めており、 今回はベストの距離。半姉のスカイノダン(父サクラバクシンオー)は短距離戦線で活躍中だが、 父がハーツクライに替わったこの馬は距離の融通性も高いはず。2週前の共同通信杯を制した同じ須貝尚介厩舎所属の ゴールドシップに続いて、重賞ウイナーの仲間入りを果たしたいところだ。 ブライトライン(牡3・鮫島一歩)は、デビュー3戦目の未勝利(京都・芝2000m)を勝ち上がったあと、 昇級初戦となった500万下の黄菊賞(京都・芝1800m)も制し、2連勝でオープンクラス入りを果たしている。 黄菊賞の2着馬プレミアムブルーはのちにシンザン記念で3着、3着馬ヴィルシーナはのちにクイーンCを優勝しており、 500万下クラスにしてはハイレベルなメンバーを相手に勝利を飾ったことには、高い評価が必要だろう。 素質馬が集結した前々走のラジオNIKKEI杯2歳Sでも勝ち馬から0秒5差の5着に健闘しており、 早くも重賞で通用するめどを立てている。前走の京成杯では10着に大敗し、初めて掲示板を外す結果となったが、 レース後は短期放牧に出されてリフレッシュを図られた。父がフジキセキだけに、400mの距離短縮はプラス材料になりそう。 うまく折り合って直線に向くまで脚を溜めることができれば、巻き返しのチャンスは見出せそうだ。
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※アーリントンC総合評価予想※
過去のレース↓ 【※共同通信杯※結果】
【※きさらぎ賞結果】
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